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独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC、東京都港区)はこのほど、ベトナム石炭鉱産グループ(Vietnam National Coal Mineral Industries Group=ビナコミン=TKV)と、東北部クアンニン省バクスイライ地域を対象とした石炭地質構造調査の共同実施に関する覚書、及びベトナムにおける石炭産業の持続可能な開発に向けた日越共同調査事業に関する覚書を締結した。
ベトナムは現在、日本にとって主要な無煙炭(最も石炭化度が進んだ石炭で、高燃焼比が高く、鉄鋼原料として用いられる)供給国の一つとなっている。2012年にベトナム政府が承認した石炭開発マスタープランでは石炭生産の拡大を計画しているが、需要予測では2015年頃に石炭輸入国に転じると見込まれている。
これを背景に、ベトナムから高品質無煙炭を安定的に確保するための対策として、JOGMECとビナコミンは以下の2つの共同調査を実施する。
1件目は、無煙炭のポテンシャルが高い同省クアンニン堆積盆に位置するバクスイライ地域を対象とし、ボーリングなどを実施して、同地域の石炭資源量を評価する石炭地質構造調査を3年間にわたって行うもの。同地域では既に、ベトナム政府の探査によって品質の高い無煙炭の賦存が確認されているほか、貯炭場や積出港などの既存設備も近隣に整備されており、開発ポテンシャルの高い地域として期待されている。なお、将来的に同地域で商業生産が開始された場合、JOGMECは採掘された無煙炭をその時の市場価格で毎年一定量購入する権利を有している。
2件目は、ベトナムにおける石炭資源の有効活用と環境負荷に配慮しつつ、石炭火力発電、環境対策事業などを効率的に組み合わせた、石炭関連産業の将来計画(クリーンコールタウン)を策定するもの。ベトナム石炭産業の発展及びエネルギー需給バランスの向上、ひいては日本への石炭資源の安定供給に貢献するものと期待される。2012年度と2013年度に実施した事前調査の結果を踏まえて、2014年度は同省ホンガイ地域及びカンファ地域、 同ランソン省及び同タイグエン省を対象とし、クリーンコールタウン計画に係る実行計画を策定する。同事業で策定された実行計画を活用する場合、ビナコミンはJOGMECが推薦する日本企業への入札に参加できる権利または交渉における折衝権を優先的に付与されることになる。