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- 習氏、東南アジア3か国の歴訪を開始
- ラム書記長と習氏が会談、協力深化で一致
- デジタル変革や先端技術分野で協力
中国の習近平(シー・ジンピン)総書記 兼 国家主席を乗せた専用機が14日午前11時30分、ハノイ市のノイバイ国際空港に到着した。習国家主席は、ベトナム、マレーシア、カンボジアの東南アジア3か国の歴訪を開始した。
今回の訪越は、トー・ラム書記長とルオン・クオン国家主席の招きにより実現したもの。習国家主席のベトナム訪問は、中国の最高指導者として歴代最多の4回目となる。
習国家主席の空港到着時は、クオン国家主席が出迎えた。国家主席が空港で賓客を出迎えるのは異例の対応だ。
ラム書記長は同日午後4時、国家主席府で最高儀礼に則り盛大な歓迎式典を執り行い、ハノイ市の世界遺産タンロン城王宮跡(タンロン遺跡)から21発の祝砲が響き渡った。
ラム書記長と習国家主席はその後、首脳会談に臨んだ。ラム書記長はこの席で、中国との関係発展はベトナムにとって客観的かつ戦略的な選択であり、ベトナムの対外政策における最優先事項だと強調した。
これに対し、習国家主席は、2025年の初の外遊先としてベトナムを選んだことは、中国共産党がベトナムとの関係を非常に重視していることを示すものだと述べた。中国は常にベトナムとの友好政策を堅持し、ベトナムを外交の優先事項と位置付け、ベトナムの繁栄を支持していくとした。
双方は「中越運命共同体」の構築に向け、協力を深化させていくことで一致した。また、頻繁なハイレベル訪問・交流の継続を確認し、外交・国防・公安の戦略対話メカニズムを大臣級に格上げし、両国政府間鉄道協力委員会を設立し、中国に接続するラオカイ~ハノイ~ハイフォン間鉄道プロジェクトの推進を図ることで一致した。
ラム書記長は、両国間の戦略的交通インフラの接続を加速させるよう中国側に要請し、優遇融資や技術移転、人材育成において最大限の支援を求めた。さらに、デジタル変革や先端技術分野での協力を新たなハイライトとすることを提案した。
習国家主席は、より多くのベトナム産品が中国に輸出されることを歓迎するとし、中国企業の対越投資を奨励する姿勢を示した。また、第5世代移動通信システム(5G)、人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)、半導体チップといった先端技術分野におけるサプライチェーンの協力の必要性を主張した。
南シナ海問題に関して、双方は国際法に基づき紛争を適切に解決する方針を改めて確認した。
会談の末、両氏の立ち会いのもと、45件の協力文書が締結された。
また、習国家主席は同日、ファム・ミン・チン首相とチャン・タイン・マン国会議長とも会見した。
なお、両国は2025年に外交関係樹立75周年(1950年~2025年)の節目の年を迎えた。