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「タイン・ロン(Thanh Long=成龍)」の芸名で俳優として多くのベトナム人に愛されてきた映画俳優のジャッキー・チェンは、ベトナム人からの猛反対を受けて、国際医療NGO(非政府組織)がハノイ市で開催するイベントへの出席を断念した。
これは、中国が南シナ海全域の領有権を主張するために地図上に引いている破線「九段線(牛舌線)」をめぐって、以前にジャッキー・チェンが中国の立場を支持する声明を発表したことが原因だ。
無料口唇口蓋裂手術プロジェクトなどを展開する国際医療NGOのオペレーション・スマイル研究支援センター(Center for Researching and Aiding Smile Operation=OSCA)は7日、フェイスブック(Facebook)ページで、今月10日にハノイ市でベトナム事業30周年の記念式典を開催し、同団体の広報大使を務めるジャッキー・チェンをはじめ多くの芸能人が出席すると発表した。
しかし、ベトナムの領有権を侵害する九段線を支持するジャッキー・チェンをベトナムに招へいすることは「不適切」として多くのベトナム人がOSCAを非難し、このイベントをボイコットするとの内容の書き込みが相次いだ。
これを受けてOSCAは翌8日、「ジャッキー・チェン氏の貢献は常に大切にしているが、誤解を招くことのないよう今回は同氏の出席を見送る」と発表した。