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- ベトナム、若年人口多く可処分所得も増加
- スキンケア市場規模、28年までに13億USD
- 地場・外資ともに長期的な取り組みを展開
業界関係者によると、若年人口が多く可処分所得も増加しているベトナムは、スキンケア製品の製造業者や販売業者にとって魅力的な市場になっているという。
ベトナムの5つの主要な電子商取引(eコマース=EC)プラットフォームの統計によると、2023年における美容製品の売上高合計は37兆5000億VND(約2300億円)超に達し、最も高い収益を上げている製品の1つとなっている。このうち、スキンケア製品による売上高は10兆VND(約610億円)だった。
インド系インクウッドリサーチ(Inkwood Research)のレポートによると、ベトナムのスキンケア業界の市場規模は2028年までに13億USD(約2020億円)に達すると予想されている。
敏感肌向け製品の需要増加や、消費者の健康に対する関心の高まりが成長をけん引している。こうした中、地場企業と外資系企業の両方が、チャンスを着実に掴むべく長期的な取り組みを展開している。
例えば、韓国系LGビナ(LG Vina)は今年、LG生活健康(LG H&H)が2020年に買収した低刺激保湿スキンケアブランド「フィジオジェル(PHYSIOGEL)」の市場プレゼンスを強化すべく、マーケットエクスパンションサービスプロバイダー大手のDKSHと戦略的提携契約を締結した。
LGビナの責任者は、「DKSHとの提携により、フィジオジェル製品の売上高は向こう5年間で3000億VND(約18億4000万円)に増加する見込み」とコメントした。
ベトナムの薬局チェーントップ3の1つとして知られる、携帯電話小売・家電小売最大手でミニスーパーを拡大中のテーゾイジードン投資[MWG](Mobile World Investment Corporation)傘下の「アンカン(An Khang)」も、DKSHとの間でベトナム消費者の化粧品ブランドへのアクセス拡大について事業提携している。
DKSHはその一環として、スキンケア製品をはじめとする各種製品をアンカンに供給している。中でもスキンケア製品はアンカンが取り扱う製品ポートフォリオの中で有望な製品となっている。
アンカンの責任者は、「多くの国際的なヘルスケアブランドの戦略的パートナーとなっているDKSHとの協力により、これらのブランドの高品質な製品を、安定的、迅速かつ容易に入手できるようになった」とコメントした。