ベトナムに住んでいると、ベトナムの人々が日本の文化に高い関心を持っていることに驚くことが少なくありません。 「ベトナム人は親日」 ということを日々の生活の中で実感することが多々あります。今回は18歳~40歳の165名の日本語学習者と、126名の一般消費者の男女を対象に2017年1月に調査しました。
関心のある日本文化は?
「アニメ」 は、特にベトナム人の若者の間で関心の高い分野の一つではないでしょうか?実際にベトナム人に関心のある日本文化を聞いてみると、アニメ(エンターテインメント)は「食」「テクノジー」「自然」と並んで関心の高い分野の一つです。また、特に日本語学習者の間での関心は高く、 「日本のアニメが好きだから」というきっかけで日本語を勉強しだす人も決して少数派ではありません 。
それでは、一体ベトナム人はどの程度日本のアニメを知っているのでしょうか?実際に彼らに新旧日本のアニメの画像を見せ、作品名を回答してもらう形で調査を実施しました(細かな誤記は正解とみなしています)。
知っているアニメは?
やはり、 圧倒的な知名度を誇るのは「ドラえもん」 で、一般消費者の約9割が認知しています。「知っている日本の有名人は?」といった質問に「ドラえもん」と回答する人がいるくらいで、また多くの日本企業がマスコットキャラクターとして利用しています。それ以外では、「ポケットモンスター」「ドラゴンボール」「名探偵コナン」なども人気の高いアニメです。これらのアニメはベトナムでも放送されていたり、漫画がベトナム語で出版されていたりするため、多くの人に知られています。
一方で、「進撃の巨人」や「ワンパンマン」などの割と新しいアニメなどについても、特に日本語学習者の中では知っている人々が一定数います。これらのアニメはベトナムのマスメディアでは放送されていませんが、 Zing TV のような動画サイトや HAKO.RE のようなオンラインコミュニティ、Facebookページなどから口コミで広がっているようです。
こういった人気が生じて、ベトナムでも実際にアニメ業や漫画業などを職業として選ぶ人や、またFacebookなどでアニメキャラクターを使ってプロモーションを行うことが流行ってきたりしています。また、 映画「君の名は。」がベトナムで上映 されたりと、 「日本=アニメ」 という連想は大きく広がってきているようです。