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【第9回】「半信半疑力が問われる中華料理店のおそとで呑んでみた」の巻

2016/08/09 09:07 JST配信

こんにちは! おそと呑み研究所所長の加藤です。

雨という天からの恵みが、空に舞う自然の無添加スパイスであるホコリやチリを地上まで運んでくれるのが堪らないおそと呑みハイシーズン が続いていますが、みなさんのご状況はいかがでしょうか?

私は日本出張中、ついに新宿のコンビニの外で、数年ぶりとなる 立ちおそと呑み を実践してきました(中にキレイなイートインが新設されてたにも関わらず・・・)。

チューハイにピザまん、ソフール(ヨーグルト)という 新3本の矢 で。

異国にいて、母国に対して自分自身ができることは何?という誰にも聞かれたことのない、きっとこれからも聞かれることない問いに対して準備してるたった一つの回答。

「おそと呑みの楽しさを母国に伝えたい!」

  

それを今年初めての帰国で、久々に実践しました。

結果は・・・・・・ あんま楽しくない、ワクワクしなーい! でした。

ベトナムでのおそとと違い、まず 視線と場が冷たい。

日本のおそとは歩道や車道とか、機能性のみを追及していて、堅苦しい感じ。

「え、何なの??」感をひしひしと感じ、「早く食べなきゃ」感がひたひたと忍び寄る・・・。

このことは、おそと呑みに対してのスタンスの差、二者択一ではなく 半信半疑力の差 だなと。

日本はちゃんとしなきゃなので、「汚いか清潔か?お行儀がいいか悪いか??」の両極端でしかおそと呑みと関わることが難しい。

たがベトナムは、場を全部肯定することも、全否定することもなく(0か100でなく)、 常に半信半疑、フラット(50)でおそと呑み をするなと。

プロレスで言えば「プロレスは全部ガチ!」というと、サイコな宗教的で怖い。

でも、「プロレスはエンタメだし台本ある!ドラマで主人公が死んだって俳優がマジ死んだと思わないでしょ?」というのも、先回りして防御線張ってるみたいでちょっと寂しい。

これはすべてのことに言えるかもしれませんが、盲目的に何かを信じる日本では、おそとでご飯を食べたり、お酒を飲むなんてまだまだ「不潔でお行儀悪し!」というカテゴリーなのでしょう。

そもそもおそと呑みはいかがわしいもの、ただだからこそ、二者択一ではなく、半信半疑で覗いてみると、強烈な色気と艶を感じさせるものということを再確認しました。

さて今回は、この 半信半疑力が問われる お店を選びました。

以前紹介した ヤギのおっぱい の対面のお店、 クアントゥージエップ(Quán T? Di?p) です。

ここ、ホーチミン市1区にあるにもかかわらず、なんと 中国語OK です!

現在中華系の人は5区周辺に集中して住んでいますが、ボーバンキエット大通りとなっている運河沿いにも、昔はたくさんの中華系の人たちが住んでいたのだとか。

その流れで、このお店もここにお店を出したのでしょう。

学生時代、上海にいた僕にとっては、完全に「おかえり!」って言われてる雰囲気です。

料理は、 焼き物と鍋!

メニューには漢字が書いてあるし、若干中華系の調味料の香りがしてくるので、ふわっと「中華系?それともベトナム料理なの?」と一瞬思います。

そして、一番のふわとろなポイントが、メニューなのです!

見てください、このメニューのシンプルさ!!!!

大20万VND(約913円)、中19万VND(約868円)、小18万VND(約822円)!!

スリープライスです!

しかも、1万VND(約46円)ずつしか違わないという。

これは深い・・・。

そもそも普通に考えたら、全員大頼むだろ!と思うのですが、これはまさしく導線で、実はどれ選んでも負けじゃないのか?とか・・・。

店長さんはお客様にわかりやすい様にこの形にしたのか、それとも、めんどくさかったのか。

この「不可解さ」と「難解さ」、こんな時に二者択一で選んだ意味なんて、何一つおもしろいことありません。

これをふわっと受け止めるスキル、気になる人から花束を貰った感じでふわっと抱き止められるチカラが、おそと呑みの妖艶さや艶っぽさをより深めるのかなと。

とりあえず焼き肉の「大」を頼むのですが、これがウマし!!

中華系のスパイスがふわっとちりばめられてる感じがとても新鮮。

ファミマで買ったJINROのオレンジフレーバーが合う合う。

1人で1本いけちゃう。

最近おそとでの推奨お酒の一つがJINROのオレンジフレーバーです。

JINROそのものだけだと結構きついのですが、オレンジフレーバーになると、「あー、これわかる!どっかで出会ってる、そして短時間で愛しすぎて後悔する・・・どはまりするパターン・・・」と脳内に非常ベルが懸命に鳴ってるのに誰も気づかない!状態になります。

そこからここは中華だ!ということで、酢豚の大盛りを頼みました。

うま!!

パイナップルの酸味と、漢方の配合と、多少の埃が見事に絡み合ってます。

これひとつで、90年代の上海の学生街にあった汚い学食にフラッシュバック。

あの頃の上海の大学の学食は古米でくさくて食べられなくて、主食がチャーハンでした。

それでもくさいから、いかに上におかずのタレをのっけるのか?が毎食の勝負でした。

そこでチャーハンにぶっかけてた酢豚のタレを思い出す味付けでした。

ここはやはり、現地に密着したふわっと中華だなと・・・。

夜も更け、閉店前に、トイレに行きましたが、とてもキレイ。

掃除をしっかりやっている雰囲気はひしひし伝わります。

店員さんも動きがきぴきぴしてて気持ちがいい。

大も、中も、小も、ただの総量。

そこを勝手に意味まみれにして、騒いでいたのは、僕たちのほうがったかも知れない、と思いながら、追加でファミマにJINROを買いに行きました。

中華とJINROとおそと、もしかしたら奇跡の出会いだったのかも知れません

~今回の研究成果~

1、日本とベトナムの差は「半信半疑力」の差!

2、半信半疑でおそと呑みを覗くと、強烈な色気と艶を感じる!

3、ふわっと受け止められるスキルが、おそと呑みをさらに深化させる!

今回行ったお店

お店の詳細は コチラ

著者紹介
おそと呑み研究所所長 加藤将司

某外資系人材紹介会社 勤務

ベトナムのおそと呑みをこよなく愛し、その素晴らしさを広めるため、日々普及活動に勤しんでいる。おそと呑み親善大使に任命してもらうことが、目下の目標。(どこから任命されるのかは不明)

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