日本の観光庁が2015年1月19日に発表した訪日外国人消費動向調査結果速報によると、2015年のベトナム人の訪日人数は18.4万人で、前年比でおよそ50%増加しました。また、 訪日ベトナム人の旅行支出額は1人当たり19万4844円、そのうち 買い物代が7万5164円 で、中国に次ぐ第2位となっています。
日本の空港でベトナム行きのチェックインをしていると、ベトナム人が大量の荷物を預けているのを目にします。これらの荷物には、当然自身のための買い物もありますが、知人・友人から買ってくるよう頼まれた商品が数多く含まれています。ベトナム人は日本でどんな商品を買っているのか、ハノイ市・ホーチミン市に在住する18歳~49歳までのベトナム人男女500名を対象に、実態を調査してみました。
商品を買ってきて欲しい国、日本がトップ
調査対象のうち約半数が、「海外訪問の知人・友人に商品の購入を依頼したことがある」と回答しています。ベトナムでは関税・流通の関係で、海外商品の価格が高く、また品揃えも豊富ではありません。また、ベトナム人の多くは、ベトナムで購入するブランド品は偽物の可能性があるという猜疑心から、海外での購入を好む傾向にあります。
特にその中で、日本での購入は人気が高いです。「友人・知人が海外旅行に行く際に、商品の購入を依頼したい国」について調査したところ、 日本商品の人気は米国、韓国などを上回りました。 特にハノイ在住者については、日本商品の人気がダントツです。ハノイの人はホーチミン市の人に比べてブランド嗜好が高い傾向があるのですが、この結果もその一例だと言えます。
男性はIT機器、女性は化粧品
それでは、海外旅行で人気の購入品はどのようなものでしょうか? 友人・知人に購入を依頼した商品は、 女性では化粧品が、男性では携帯電話・IT機器など が人気でした。その他の人気商品としては、家電製品やファッション関連商品などになります。
日本で人気の商品傾向は他の国とほぼ同じですが、特に次のような商品に人気が集まっています。
【携帯・IT機器・電化製品】
断トツで人気が高かったのは AppleのiPhone です。ベトナムの正規販売品の価格は日本の小売価格に比べて5割ほど高く、新製品流通のタイミングも遅めです。金額が高額で、かさばらないことから、スマホは人気の商品です。iPhone以外では、ソニーのXperiaも人気が高いです。Appleの製品では、Macbookなどのコンピューターの購入も多くなっています。家電製品では、キャノンやソニーのカメラなども人気です。
【化粧品】
質の高い化粧品の代名詞として、 日本の資生堂が圧倒的な人気 を集めています。そのほかのブランドでは、コーセイの雪肌精や、富士フィルムのアスタリフトなどの認知度が高めです。口紅、美容液、香水などの定番商品に加え、日本の日焼け止めは人気があります。
【ファッション製品】
ファッション関連で圧倒的に人気が高かったのは ユニクロの製品 です。ユニクロはベトナムにまだ進出していませんが、口コミやスポーツ分野のスポンサーシップにより、知名度が急激に高まっています。その中でもウルトラライトダウンジャケットは持ち運びしやすい人気商品です。
<お知らせ>
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