(本記事は、2017年8月16日付け「VIETJO LIFE」で配信されたものです。)
以前お送りした 「ベトナム人から見た日本人 ~職場でこう思われてるかも!?~」 では、社内におけるベトナム人目線での日本人についてお伝えしました。今回は、ベトナム人目線での「会社組織」について考えてみたいと思います
ベトナム人が考える会社とは一体どんなものなのでしょう?それを知ることによって、ベトナム人スタッフを採用する時に どうすればベトナム人の応募が増えるのか、また入社後の定着率向上のためにどういった施策が有効なのか 等、何かしらのヒントになればと思います。
応募者が集まる企業とは?
求人媒体、人材紹介会社に依頼をする、またスタッフの知り合いを紹介してもらう等、人材を集める手段は色々とありますが、そもそもどういう企業に人材は集まりやすいのか。まずそこから考えてみたいと思います。
1.応募条件が厳しくない企業
採用する人材がどこの国の人材であれ、即戦力となる人材がほしいのは万国共通、どこの企業も同じです。そうなると、当然過去の経験業界、経験年数などにより、応募条件をかなり限定的に設定することになります。しかし、ベトナム人の優秀層の中には、これまでの経験を生かし、新たな分野でのチャレンジ、次の新たなステップに進みたいと考えている人材も多く存在します。そのため、直接的な業務上の親和性を第一に考えつつも、 応募時の条件は比較的広めに設定をし、門戸を狭めてしまわないようにすること も重要です。実際に、当初よりも応募条件を緩和したことにより、始めは出会うことのなかった人材に出会うことができ、採用活動の幅が広がったという事例もあります。
2.「入社時点の」給与の良い会社
これは日本人でもベトナム人でも同じではあるものの、良く知られているようにベトナム人は日本人以上に入社時点の給与水準をシビアに見ています。 日本人のように長期的視点で会社に属することを考えない ため、例えば「3年後、5年後にこれだけ給与がアップする、日本に長期出張に行けるようになる」といった触れ込みはあまり効果がありません。短期的な視点でモノを考えている人が多いです。
3.給与だけでなく福利厚生が充実している企業
とは言え、先述の給与設定においては、在籍しているスタッフの給与額との兼ね合い、採用予算の都合上、なかなか柔軟には対応できない・・・という声が聞こえてきそうです。そんな時は、給与だけではなく、福利厚生で一工夫してみてはいかがでしょうか。例えば、入社後の特別休暇、特別賞与を用意する、あるいは試用期間中の給与支払いを100%にするなどです。
特にIT業界では、プロジェクト終了時のボーナス支給など、福利厚生のレパートリーを増やし、他社との差別化を明確に打ち出しています。要は 入社後もスタッフのことを第一に考えていることをアピールし、如何に自社が魅力的であるかを見せていく必要がある ということですね。
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