南中部沿岸地方ニントゥアン省ファンラン市と南中部高原地方ラムドン省ダラット市を結ぶタップチャム(Thap Cham)~ダラット鉄道が再建される。
(C) vnexpress |
交通運輸省はこのほど、官民パートナーシップ(PPP)方式で実施する同鉄道再建案件について、ニントゥアン省人民委員会と会議を開いた。
これ以前に交通運輸省は、バクダンコンプレックス社(Bach Dang Complex)に対して、同案件の投資方針申請と予備事業化調査(プレFS)を実施することを承認している。
同案件は投資総額27兆VND(約1580億円)余り、全長83.5km、駅17か所、橋梁64本、トンネル5本、ラック式鉄道区間16kmなどを整備する。2024年に投資方針の承認を得て施工を開始し、2030年開業を目指す。
会議でグエン・ゴック・ドン交通運輸次官は、コンサルタント、投資家に対して、経済社会の持続的な開発方針に沿って事業性を明確にし、接続性や観光誘致力を高めることについて、関係機関や地方からしっかりと意見を聞いて進めるよう求めた。投資家は今年12月31日までに、投資方針の申請を行う。
タップチャム~ダラット鉄道はフランスによって1908年に建設が始まり、1932年に完成。駅12か所、トンネル5本、峠を越える区間14kmに渡ってラック式鉄道が採用されていた。戦争が激しくなったことで1968年から利用が中止され、1975年以降にほぼ全線のレールなどが撤去され、現在はダラット市チャイマット駅とダラット駅を結ぶ全長7km区間のみが観光用に運行されている。
2015年に首相は、2020年までのベトナム鉄道交通運輸開発マスタープランおよび2030年までのビジョンの調整を承認。この中にタップチャム~ダラット間の鉄道再建方針も含まれている。