アバカス・インターナショナルはホーチミン市で16日、国際観光・航空会議を開催した。この会議に出席し、「ベトナムの観光市場は今後急速に発展する」と明るい将来像を描いてみせた同社のロバート・ベイリー社長に話を聞いた。
――ベトナムの明るい将来像の根拠をお聞かせください。
アジアには中国とインドという巨大な市場があり世界から注目されているが、東南アジア諸国、特にベトナムを含むインドシナ諸国は先ごろの世界金融危機の中でも経済成長の牽引役を担った。世界同時不況も、これらの国の観光業界に懸念されたほどの悪影響を及ぼさなかった。
ベトナムの観光不動産分野への外国直接投資は回復しており、ビジネス客や観光客の訪問者数も回復傾向にある。大きな国だけではなく、ベトナムのような発展途上国の市場にも注目すべきだと思う。
――ベトナムでみられる良い兆候とは何ですか。
ベトナム政府は観光インフラに積極的に投資している。総額約130億ドル(約1兆600億円)を投じて複数の国際空港の建設・改良案件を実施中で、2020年までに26カ所の国際空港の建設・改良が完了する見込みだ。弊社は、ベトナムの観光市場規模は2014年に82億ドル(約6690億円)に達すると予測している。
――ベトナムの観光業界は今後どのように発展すると思いますか。
東南アジア諸国の中で、引き続き高い成長を維持するだろう。シンガポールは面積が狭く、これ以上の発展が難しいのに比べ、ベトナムには発展の可能性が多く残されている。ベトナムは10年以内に、外国人訪問客数でシンガポールを抜くだろう。