- サッカーベトナム代表が優勝で歓喜の宴
- スアン・ソンが得点王とMVPダブル受賞
- 宿敵タイに後半AT弾で劇的な幕切れ
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サッカーの東南アジア最強を決めるASEAN三菱電機カップ2024は、2025年1月5日に決勝2ndレグ、タイ代表とベトナム代表の試合がバンコクのラジャマンガラ・スタジアムで開催された。試合は逆転に次ぐ逆転劇の末にアウェイのベトナムが3-2で勝利。ベトナムは2試合トータル5-3(2-1、3-2)とし、3大会ぶり3度目の優勝を果たした。
(C)Dan Tri |
これに先立ち1月2日にベトナムのホームで行われた1stレグは、2-1でベトナムが先勝しており、ベトナムは引き分け以上で優勝が決まる試合。一方、大会3連覇を狙うタイはここまで逆転で勝ち上がってきており、ホームでの強さがあるため、ベトナムにとって1点差のリードはないに等しい状況だった。
試合はベトナムが開始早々にFWファム・トゥアン・ハイのゴールで先制。今大会初スタメンの期待に大仕事で応えた。しかし、ベトナムは28分に自陣でのパスミスから失点。31分には、今大会7得点を挙げているブラジル出身のFWグエン・スアン・ソン(元ベガルタ仙台ラファエルソン)が負傷退場。暗雲が立ち込める試合展開で前半を1-1で折り返した。
後半は同点ゴールで勢いに乗るホームのタイが主導権を握る展開。ベトナムは64分、タイのリスタートから強烈なミドルシュートを叩き込まれて逆転される。このプレーの直前、ベトナムは自陣に選手が倒れこんでいたことでボールを外に出していたが、タイがベトナムにボールを返さなかったとして、フェアプレー違反で抗議。しかし、結局タイゴールが覆ることはなく、この時点で2試合トータル3-3で並ばれてしまう。
エースストライカーを失った上、不可解な失点で窮地に立たされたベトナムだったが、74分にタイが退場者を出したことで、再び流れがベトナムに傾く。82分には相手のオウンゴールでベトナムが同点に追いつくと、終盤タイの怒涛の猛攻を守備陣が身体を張ってしのぎ、後半アディショナルタイム90+20分には、ラストプレーでGKまで上がっていた無人のタイゴールにロングシュートを放り込んでベトナムが土壇場で逆転。試合はこのまま3-2でベトナムが勝利した。
この結果、ベトナムは2試合トータル5-3(2-1、3-2)として3度目の東南アジア王者の座に返り咲いた。なお、前半で負傷退場したグエン・スアン・ソンは得点王と大会MVPをダブル受賞。試合後、ベトナム全国では多くの国民がバイクで深夜の街に繰り出して歓喜の宴を開いた。
※記事提供:ベトナムフットボールダイジェスト+