以前はホーチミン市からゲアン省まで長距離バスの所要時間は20~25時間だったが、今では渋滞のせいで30~35時間かかる。このような状況では、移動時間のあまりの長さに乗客も運転手も疲れ果ててしまう。しかし、ヒエンさんは、これはどのバス会社にも共通の「あるある」で、解決策はないのだと話した。
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大変なのは、帰省する人たちだけではない。
東南部地方ビンズオン省とハノイ市の間で物資を輸送するトラック運転手のチュオン・コン・トゥックさん(男性・32歳)は、テトの連休に入る1週間ほど前から、南部から地方に帰省する人たちが増え、多くの通りでひどい渋滞が発生していたという。
1月に入る前はビンズオン省からハノイ市まで36~42時間で行けたが、渋滞が長引くと50時間かかることもある。しかし、トゥックさんによれば、帰省ラッシュは3~4倍の時間がかかると見ている。
渋滞が悪化している主な理由は、単純に帰省する人たちが増えるということもあるが、1月1日に道路交通分野の交通安全秩序に関する行政違反処罰を規定する政令第168号/2024/ND-CPが施行され、交通違反の罰則が強化されたことで、制限速度以下で慎重に走行するようになり、信号機の秒数表示も厳密に守るようになったためだ。
高速道路で800m進むのに4時間かかったこともある。ビンズオン省から南中部沿岸地方ビントゥアン省までの所要時間は、以前の4~5時間から14時間近くにまで増えた。何時間も渋滞で動けず、エンジンを切って仮眠を取ったことすらあるという。運転手の中には、眠気を紛らわすためにトラックを降りて、たばこを吸ったり他の人としゃべったりする人もいたそうだ。
「どこもかしこも混雑していて、いったいいつになったらハノイ市に着けるのかわかりません。これじゃ、大晦日まで働いてもまだ休めませんよ」とトゥックさんは語った。