また、最初のころは、人工のアリの巣などの飼育用品は自作するか、海外から輸入するしかなかった。そのため、各種類にぴったりかつ高品質なアリの巣を見つけるのも一苦労だった。
(C) tuoitre |
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「以前、アリにエサをやった後にうっかり巣の蓋を閉め忘れて、アリがみんな逃げてしまったことがあります。それから、輸送にもリスクが伴います。長時間にわたる輸送の後のアリは弱りやすいので、ちゃんとした対処方法を知らなければ、巣に移しても死んでしまいます」とクオンさん。
クオンさんが初めてアリの一団の飼育に成功したのは、ちょうど新型コロナが流行し始めた時期でもある。クオンさんは、社会的隔離措置の期間を利用して、観賞用のアリの飼育を副業にした。
「新型コロナで外にも出られず、時間がたくさんあったので、みんなにシェアしようと動画を撮影したんです。思いがけず、この動画がバズりました。アリを飼おうとする人なんてほとんどいませんし、ほとんどの人は自然界のアリしか見たことがないので、めずらしいねとか、どうやって飼うんだとか、たくさんのメッセージが届きました」。
それから4年間のうちに、ベトナムでも観賞用のアリの飼育が趣味として広まり、多くの省・市にアリの飼い主のコミュニティが生まれた。