シャドウが息を引き取ったのは午前1時ごろだったが、ハーさんはすぐにペット供養サービス業者に電話をかけた。料金は300万VND(約1万8000円)で、ハーさんはその翌日に、シャドウの遺骨とともに、シャドウの毛と爪が入った瓶を受け取った。ハーさんは時折シャドウの葬儀の写真や動画を見返しては、シャドウが最後の瞬間まできちんと世話をしてもらえたということに慰められている。
(C) VnExpress |
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ペット供養サービスの利用者は、亡くなったペットを供養するだけでなく、自分自身の心の痛みも和らげたいと思っている。先のチュンさんはかつて、トゥードゥック市で漏電により命を落とした2頭の犬の供養を受け入れたことがある。飼い主の家族は裕福ではなかったが、2頭が家族の命を救ってくれたのだという思いから、きちんと供養したいと、ペット供養サービスを利用することにしたのだった。
愛するペットを失った飼い主の中には、精神的にショックを受け、ペットの死を受け入れられないという人もいる。そこで、ペット供養サービスには、ペットの供養だけでなく、飼い主の心のケアも含まれている。
ホーチミン市12区在住のフイン・トゥイさん(女性・29歳)は、1年間ともに暮らした愛猫ミットの供養に150万VND(約9090円)を充てた。それは、自分を慰めるためでもあった。
ミットが息を引き取った日、ペット供養サービス業者のスタッフは電話口で遺体の引き取り時間を約束し、それから「ミットは使命を果たして安らかに旅立ったんですよ」とトゥイさんを励ましてくれた。トゥイさんは「ミットがもうこの世にいないとしても、ミットの美しい思い出をずっと大切にしていきたいと思います」と語った。