2度の悲しみを乗り越えて、夫婦が手に抱いた「贈り物」

2021/10/10 10:37 JST配信

 9月15日に行われた娘の誕生1か月祝いに、レ・バン・ビンさん(50歳)と妻のグエン・ティ・リエウさん(47歳)は改めて見つめ合い、6年越しの幸せに涙を流した。

(C) vnexpress
(C) vnexpress
(C) vnexpress
(C) vnexpress

 北中部地方ハティン省ホンリン町ドゥックトゥアン街区在住のビンさんとリエウさんは、今から29年前に結婚した。夫婦と2人の息子の生活は決して裕福ではなかったものの、家の中はいつも笑い声に満ち溢れていた。

 しかし、不幸な災難が夫婦を繰り返し襲った。2015年に長男が23歳で亡くなり、さらに2年後には次男が21歳で亡くなった。2人とも交通事故死だった。

 「私たちは抱き合って泣くしかありませんでした」とビンさんは当時を回想する。ビンさんは必死で心の痛みを抑えようとし、息子を思い出して辛い時は外に出て気を紛らわせた。妻のリエウさんは病気がちになり、1日中ベッドに横たわっていた。「魂を失ったようになり、誰かに何かを聞かれても覚えておらず、何か月も後にようやく落ち着きを取り戻しました」とリエウさんは当時を思い出しながら語った。

 心の痛みがようやく少し落ち着いてきた頃、夫婦はもう1人子供をもうけることを決心した。しかし、すでに高齢だったため、自然妊娠は難しかった。夫婦は3億VND(約150万円)余りを費やして、北中部地方ゲアン省ハノイ市の病院で不妊治療を行ったが、良い知らせを受けることはなく、医師はリエウさんの卵子の問題で妊娠の可能性は低いと結論付けた。

 「天が与えて下さらないのなら、どうしようもない」とビンさんは妻を励まし、夫婦は養子縁組について考え始めた。それから2年間、夫婦はハティン省の孤児院をまわって養子縁組を求めたが、どこからも回答はなかった。

前へ   1   2   3   次へ
[VnExpress 05:00 20/09/2021, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

新着ニュース一覧

 ホーチミン市の洋菓子店「ル・プチ・ローラン(Le petit Roland)」は、南部解放・南北統一50周年を記念...
 南部解放・南北統一50周年(1975年4月30日~2025年4月30日)記念事業の一環として、ホーチミン市1区人民...
 栃木県鹿沼市の市文化活動交流館芝生広場で4月19日(土)、「2025ベトナムフェスティバルinかぬま」が初...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 2025年4月4日、ベトナム戦争末期の米軍による「オペレーション・ベビーリフト」の航空機墜落から50年を...
 米国の半導体大手クアルコム(Qualcomm)は16日、ハノイ市で行われたグエン・チー・ズン副首相との会談で...
 ハノイ市ナムトゥーリエム区の国家会議センターで16日夜、ベトナムにおける3件のプロジェクトを対象と...
 政府は15日、少額取引決済向けのモバイルマネーの試行期間を延長する決議第87号/NQ-CPを公布した。 ...
 ライオン株式会社(東京都台東区)は、ベトナムの持分法適用関連会社で、医薬品・医療機器の製造販売を中...
 レ・タイン・ロン副首相はこのほど、フェニカー大学(Phenikaa University、ハノイ市)を、「構成大学と...
 ベトナム空港社[ACV](Airports Corporation Of Vietnam)は4月19日、4月30
 ブイ・タイン・ソン副首相は15日、「2021~2030年国家電力開発計画及び2050年までのビジョン(第8期電力...
 日本政府観光局(JNTO)が発表した統計によると、2025年3月の訪日ベトナム人の数は前年同月比▲5.0%減の6...
 ベトナム航空局(CAAV)によると、2025年1~3月期の航空各社の旅客輸送量は前年同期比+9.2%増の約2070万...
 ホーチミン市人民裁判所は14日、メンバー6万6000人近くの売春斡旋ルートを組織した元締めのグエン・フ...
 日本の財務省が発表した2025年3月の貿易統計(速報)によると、ベトナムの対日貿易収支は前年同月比2.35...
トップページに戻る