しかし、「起業というのは始めてみると最初に考えていたほど簡単ではありませんでした。仕事の隅々まで理解していなかったし、何でもかんでも手を付けるというのも難しい。数か月経って、センターを閉めることにしました」とアンさん。
(C) Tuoi Tre |
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ただ幸いなことに、英語センターを閉めてから学院に戻り、卒業論文を書いて無事にPTITを卒業することができた。そして将来について熟考し始めた。
アンさんは、外国語センターを開けば数百人、数千人に英語を教えることができると思っていた。しかし、もしそれがアプリケーションだったら、教えられる数はもっとたくさん増える。思いついたらやるしかない。アンさんは、英語学習アプリの開発に集中することにした。その間、米国を含めていくつかの会社に勤めながら、6年かけてアプリを開発した。そして6つ目のアプリでアンさんはようやく成功を手にした。
2018年のスタートアップコンテストで最優秀賞を受賞し、アンさんは「シャーク(Shark)」の名で知られる起業家のレ・ダン・コア氏をはじめとする投資家たちから支援を受けることができた。そして2018年10月にハノイ市を離れてホーチミン市に移り住み、テソを立ち上げた。アンさんは、急成長を遂げ競争力が高まる世界のIT市場においてもどんなテクノロジーソリューションも作り出すことができる、ベトナムの質の高いソフトウェアエンジニアを輩出したいのだと語る。
わずか8か月で、アンさんの小さなビジネスは着実なステップを踏み出した。アンさんは大手テクノロジー企業から若くて優秀なソフトウェアエンジニア約30人を集めた。全ての時間を仕事に捧げ、一晩中皆で解決策を探したりもした。そして、アンさんは2019年末までにエンジニアの数を60人に増やすという目標を掲げ、日々挑戦を続けている。
※最終更新:2019年12月27日 10:21 JST