ハノイ市バーディン区の産科病院で1974年、病院のミスにより赤ちゃんの取り違えが起こった。ばらばらになった本当の家族は43年間にわたり別々の人生を送ってきたが、このほどついに互いを見つけ出し、再会を果たした。
(C) tuoitre |
取り違えによって数奇な運命を辿ることになったのは、1974年10月10日に同病院で産声を上げたタ・ティ・トゥー・チャンさん(43歳・バーディン区在住)ともう1人の女性だ。
チャンさんの育ての母はグエン・ティ・マイ・ハインさん(65歳・同区在住)。ハインさんは43年前の10月10日、同病院で女児を出産。女児の体には「33」の番号が書いてあったが、赤ちゃんを産湯につけた後に番号が「32」の女児を引き渡された。
番号が違うことを不審を思ったハインさんは反発したが、担当の看護婦は「この子1人しかいないので、間違いのはずがありません。産湯で番号が薄くなってしまい、32に見えただけです」と言い切ったという。
取り違えだと疑いながらも、ハインさんはチャンさんを本当の子供として育てた。ハインさんはチャンさんが22歳になった時にこっそりDNA鑑定を行い、彼女が実の娘ではないことを確認したが、チャンさんに真実を伝えたのは夫が死去した2015年、チャンさんの41歳の誕生日のことだった。