精進料理といってもフーティエウや焼きそば、ビーフシチュー、カレーなど様々なメニューが揃っている。かつては具材の練り物なども全て店主自らが作っていたが、今は自家製でないことも多いようだ。ただし、かつての風味と美味しさは変わっていない。
(C) thanhnien |
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ある店の店主は、「甘く美味しく作るには、砂糖などは使わず根菜やにんじん、キャッサバなどを使うんです」と教えてくれた。各メニューの価格は安く、8000~2万VND(約40~100円)となっている。精進料理は安いことから、店の主な客は学生や工場労働者などだ。
この地域で40年以上にわたり精進料理の食堂が存在してきた原因の1つは、売り手の「心」にある。「私は精進料理を出していますが、重要なのは心をきれいにしておくこと、なあなあに作らないこと、もうけばかりにならず、衛生を欠いたものを出さないことです」。
この「精進料理通り」では、別の店同士で同じメニューに対して同じ価格を維持し、値上げしないよう約束している。普通の日はベジタリアンの客ばかりだが、旧暦15日の満月の日、特に7月は多くの客でにぎわうという。