様々な地域にいる友人や多くの地域住民のおかげで、ハウさんはついにハノイ市グエンホン通りにダム茶専門のカフェを出すことができた。カフェの名前は「フォムホム(Phom Hom)」といい、タイ族の言葉で「良い香りの髪の女性」という意味だ。この独特な名前は店主のハウさんと共に親しまれるようになり、人々はハウさんを「フォム」と呼ぶようになった。
(C) thanhnien |
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最近、カフェはドンダー区ティンクアン路地12/89番地(12/89 Thinh Quang, Dong Da Dist., Ha Noi)に移動した。客は顔見知りか初対面かにかかわらず、ダム茶の器を前にまずは自己紹介や自分の話をする。
当初ハウさんはお店にWi-Fiを入れなかった。人々がパソコンやスマートフォンを見ることで交流がなくなることを恐れたためだ。しかし、ダム茶は人々を更に惹きつけ、皆パソコンやスマートフォンなどを気にかけることもなく、茶器を手におしゃべりに夢中になるのだ。
カフェでは、訪れた客から長いこと代金を受け取っていない。店内に募金箱を置き、お茶を飲んだ人は気持ちの分だけそこにお金を入れる。貯まったお金はカフェを訪れる恵まれない人や友人のために使われる。
ダム茶はとてもシンプルで肝臓に良く、美肌になり、陰陽のバランスが取れている飲み物なのだという。ハウさんは、ダム茶がミルクティーや日本の抹茶のように若い人たちの間でも受け入れられるよう、これからも友人たちと一緒にダム茶を広めていくつもりだと教えてくれた。