ミン氏はベトナムに戻り、自分の進むべき道を探し始めた。何か新しいことを始めるつもりはなく、あるソフトウェアの会社に求職票を提出した。しかし、提出してから、自分がコード構築に関するきちんとした知識を持っていないことに気付いたという。
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一方でその頃、「自分の隠れた能力とは『経営分析』だ」ということに気付き始めた。苦しい経済状況を経験し、ミン氏は忍耐強くなっていた。未知の環境でも、どんな困難に対しても決して「ノー」とは言わない。彼はついに、起業の道に身を置くことを決心した。
紆余曲折を経て、ミン氏は2012年にフーディー社を立ち上げた。同社はこれまでに、株式会社サイバーエージェント(東京都渋谷区)の連結子会社である株式会社サイバーエージェント・ベンチャーズ(東京都新宿区)及びシンガポールのグローバルイノベーションズ&テクノロジープラットフォーム社(Global Innovations & Technology Platform)から投資を受けている。
起業で大成功を収めているミン氏が、これから起業を目指す人々に贈る言葉を教えてくれた。
1.「十分な装備が整うまで待っていてはいけない」
経験は、学校で教わることはできないが、実際のビジネスを通じて体得することができる。「会社を経営しているCEOの方々からビジネスでの貴重な経験を聞ける機会として、私はベトナムのビジネス学校のクラスに参加しました。でも実際のところ、グーグル(Google)が私にとって一番良い『先生』でした」。
2.「アイデアを共有すべし!他の人にアイデアを盗用されることを恐れないで。もし盗用した人より良い仕事ができなければ、何にせよ最終的にはうまくいかない」
共有することは議論に繋がり、議論はアイデアをより深めることに繋がる。それこそが自分の武器を磨くために一番良い方法だ。