ごみ埋め立て場管理・廃棄物処理会社のハー・バン・タイ社長は、5年前に社長に就任してから毎年、新年をごみの山で迎えている。「我々が休めば、街中がごみに埋まることになります」と話す。新年の午前0時が近付くと、作業員らはいったん手を休めて、ささやかな新年のお祝いの準備に取り掛かる。最初の花火が上がると乾杯して、皆で歌を歌う。
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現場で重機の誘導と整地を担当しているグエン・ドゥック・トットさんにとって、ごみの山での新年は20年来の習慣だ。トットさんは、2009年の大晦日はひどかったと振り返る。数日間雨が降り続いて、寒さと汚泥にまみれて新年を祝ったという。
ごみ埋め立ての仕事は、賃金が低く苦労が多い。タイ社長に新年の望みを尋ねると、「自分達の賃金は当局によって決められており、これ以上望むことはありません。ただ、あのごみ拾いの人達に仕事を作ってやって欲しいです。彼らにごみ拾いを禁ずることはできませんが、危険な仕事であることに違いありません。ここでごみを拾う人がいなくなることを希望しています」と語った。
ダナン都市環境公社によると、カインソンごみ埋め立て場では通常、1日平均600tのごみを受け入れているが、テト1週間前になると1000t以上に増加し、時に3000tに達することもあるという。