- 違法な改造ジープで旅客輸送サービス
- 耐用年数や技術的な安全性で規定満たさず
- ラッシュアワーの路上停車で渋滞の要因に

ハノイ市交通警察は、ロシア製ジープ「UAZ」を改造した違法車両を使った観光ツアーサービスの摘発を続けてきたが、依然として市内では多くの改造ジープが営業しているのが現状だ。
![]() (C)Lao Dong |
これらの車両は、耐用年数や技術的な安全性が確保されていないことが多い。本来5人乗りだが、ツアー中は規定を超える人数を乗せていることがほとんどで、改造して仮設の補助席を追加したり、シートベルトの設置を怠ったりしている車両もある。
交通警察は2022年ごろから、パトロールを強化して違法車両を摘発してきた。同年11月には、ジープによる観光サービスを手掛けているハノイ・バックストリートツアーズ社の代表者を召喚。代表者は営業許可証や車両登録書などを提示したが、所有するジープ5台については運送業許可の登録をしていなかった。また、いずれの車両も15年以上経過しており、旅客輸送業での使用範囲を超えていた。
交通警察は同社に対して規定を満たすまでの間、営業停止を求め、問題が見つかった車両を使用しないよう命じていた。2025年4月現在、同社は市内で営業を続けており、改造ジープによる旅客輸送サービスを行っている。これらの車両は交通規則に反して、路上に停車して客を乗り降りさせており、特にラッシュアワーでは渋滞を引き起こす要因となっている。
なお、地元新聞の記者が4月17日午後に同社オフィスを訪れたところ、看板は見つかったものの、中は喫茶店となっていた。店員に「ここはハノイ・バックストリートツアーズ社の住所で間違いありませんか」と尋ねると、店員は「よく分かりません」と回答した。ウェブサイトに記載された電話番号に連絡すると、電話に出た担当者はハノイ市におらず、当時スタッフも全員出払っていた。