- 枯葉剤除染プロジェクトの実施状況視察
- プロジェクト費用計4億3000万USDに
- 第1期では汚染土壌15万m3処理予定
ベトナムにおける戦後の地雷・有害化学物質の被害克服に関する国家指導委員会(701指導委員会)委員長のホアン・スアン・チエン国防次官は17日、マーク・ナッパー駐ベトナム米国大使と共に、東南部地方ドンナイ省ビエンホア空港のダイオキシン(枯葉剤)除染プロジェクト(第1期)の実施状況を視察した。
(C) thesaigontimes |
チエン氏はナッパー氏との会談で、米政府が枯葉剤被害者の支援範囲を拡大するため、同プロジェクトの費用として1億3000万USD(約203億円)を追加し、計4億3000万USD(約670億円)としたことに感謝の意を表した。
同プロジェクトは2019年4月からの5年余りで、汚染土壌10万7000m3(汚染地域13haに相当)を処理してきた。国防省は防空空軍部隊に対し、米側と協力して熱処理システムの設置を急ぎ、プロジェクトの進捗を速めるよう指示した。
ベトナム戦争中、ビエンホア空港は米軍の重要な基地で、大量の有害化学物質が保管されていた。1969年末から1970年3月にかけて重大な化学物質流出事故が4回発生し、深刻な環境汚染を引き起こした。有害物質の処理は2期に分け10年間かけて行う計画で、第1期では2025年までに汚染土壌15万m3を処理する予定だ。