- 台風ヤギに伴う土砂崩れで生き埋め
- 家は倒壊も被災から9日後に救出
- 発見男性が「母の忘れ形見」と喜ぶ
西北部地方イエンバイ省で、台風に伴う地滑りで倒壊した家屋のがれきと土砂で9日間も生き埋めになった犬が奇跡的に生還したとして、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で話題となっている。
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奇跡の犬として一躍有名となったのは、ミッキーと名付けられた犬。同省イエンバイ市ドンタム街区在住のHさん(女性・45歳)がSNSに投稿した画像を見れば、がれきと土砂の中から衰弱した状態で救出されたミッキーが、その生命力で健康を取り戻した様子が確認できる。
Hさんによると、ミッキーは義母の家で1年以上前から飼われていた犬で、賢くて従順だったため、家族のみんなから可愛がられていた。
9月9日夜、台風3号(アジア名:ヤギ、日本では台風11号)が上陸して大規模な地滑りが発生。義母の家は土砂にのまれて倒壊し、義母と義弟が死亡した。救助隊が遺体を回収できたのは被災から約20時間後。家はがれきの山と化して生存者はいなかった。台風後、地域住民は住んでいた場所から離れ、義母の家から約3km離れた所に住むHさんの夫が時々、片付けに訪れていた。
ミッキーの姿はなく、繋いでいた鎖が切れていたので、Hさんの夫は、土砂が押し寄せる前に逃げたのかもしれないと考えた。家が倒壊した9日後、近隣住民から犬の鳴き声が聞こえると連絡があり、近所の人々と協力して捜索したところ、納屋から数メートル離れた泥山の中からミッキーを発見した。
発見時のミッキーは、全身が泥に埋もれており、なんとか頭を持ち上げて呼吸をしていた。食べ物も水もなく、尻尾や脚、目も負傷して衰弱していた。Hさんの夫は、「母と弟が残してくれた忘れ形見だ」と言って、ミッキー救出を喜んだ。
ミッキーは動物病院に運ばれ、約2週間の治療後、奇跡的に回復して今では普通にえさを食べたり、走り回ったりできるようになったという。