南中部沿岸地方ダナン市警察は19日、3Dプリンターを使って拳銃を違法製造したとして、ファム・ゴック・ソン容疑者(23歳、同市リエンチエウ区在住)を逮捕したと発表した。3Dプリンターで製造された拳銃が国内で発見されたのはこれが初めて。

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　同容疑者は、軍事兵器の違法製造・所持・販売容疑で捜査を受けている。警察の調べによると、同容疑者は7月初め、海外のウェブサイトで3Dプリンターによる拳銃製造方法を知り、拳銃を販売して金を稼ぐことを思いついた。

　部品の一部は、3Dプリンターによるプラスチック部品の加工を依頼、一部は自分で製造し、最後は自分で組み立てて完成品に仕上げた。販路については、インターネットで集客し、1丁90万VND(約5500円)で販売。引き渡しは宅配会社に依頼していた。

　警察は張り込み捜査を経て、宅配会社の協力のもと、8月中旬に同容疑者が宅配を依頼した不審な小包を検査し、拳銃4丁を発見・押収した。同容疑者は取り調べに対し、逮捕までに10丁の製造販売を行ったと供述している。

　鑑定結果では、同容疑者が製造したプラスチック製の拳銃は、実弾が発射できる危険な武器であることが確認された。

　なお、警察は3Dプリンティング会社に対し、警戒を強めるよう求めており、武器製造に使われる恐れがある不審な部品などの製造の注文を断るよう呼び掛けている。