南中部沿岸地方ニントゥアン省人民委員会は、同省で計画されていた2つの原子力発電所建設案件について、土地収用に関する2010年10月19日付けの通知書を取り消した。
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原子力発電所建設案件は、2009年の第12期(2007~2011年)国会で採択されたが、経済状況が変化したことなどから2016年の第14期(2016~2021年)第2回国会で中止が決定された。
2つの案件の予定地は以下の通り。
◇第1ニントゥアン原子力発電所:トゥアンナム郡フオックジン村(xa Phuoc Dinh, huyen Thuan Nam)の440ha
◇第2ニントゥアン原子力発電所:ニンハイ郡ビンハイ村(xa Vinh Hai, huyen Ninh Hai)の380ha
過去の土地収用決定により、予定地に住む1000世帯の住民3000人が影響を受けた。何の支援も受けられないにもかかわらず、予定地となってしまったがために、家屋を建て増しすることもできず、土地を譲渡することもできず、道路や学校などのインフラも老朽化の一途を辿っている。
なお、今回の土地収用に関する通知書の取り消しにより、住民は相続や譲渡、区画分割、住宅建設などの権利を再び行使することが可能となる。