ベトナムハムのボツリヌス食中毒、サンプルから菌は検出されず

2023/05/26 16:58 JST配信

 ホーチミン市でボツリヌス菌による食中毒が相次いで発生して、6人が重度の中毒症状を起こし、うち1人が死亡した問題で、市当局は患者らが口にしたベトナムハム(チャールア=Cha lua)を製造した施設を特定した。

(C)VietnamPlus
(C)VietnamPlus

 施設は同市直轄トゥードゥック市チュオントー街区(phuong Truong Tho)に所在し、無認可で営業していた。しかし、患者らの食べ残しと施設から採取したサンプルを検査した結果、いずれからもボツリヌス菌は検出されず、患者らがボツリヌス中毒となった原因はいまだ不明だ。

 5月中旬に発生した一連の食中毒では、患者らは行商が販売した製造元の不明なチャールア、マム(醤)料理を食べていたとされる。

 このうち、ザーディン人民病院で治療を受けていた45歳の男性患者(トゥードゥック市在住)は抗毒素による治療が間に合わず、24日夜に死亡。この男性は中毒を起こす前にマム料理を食べていた。

 一方、チャールアを食べて食中毒となったのは、10歳、13歳、14歳の3兄弟と、18歳、26歳の兄弟。いずれもトゥードゥック市在住で、第2小児病院とチョーライ病院でそれぞれ治療を受けている。

 これに関連し、ベトナム保健省の要請に応じて世界保健機関(WHO)が、緊急支援としてスイスにある倉庫から輸送したボツリヌス抗毒素6本が24日夜にホーチミン市に到着した。抗毒素は、患者が入院している病院に配分され、第2小児病院が3本、チョーライ病院が2本、ザーディン人民病院が1本を受け取った。

 第2小児病院で治療中の3人のうち、抗毒素による治療を受けた14歳の少年は健康が回復しており、26日に退院予定。一方、弟2人は依然として重篤な状態にあり、人工呼吸器を必要としている。また、チョーライ病院で治療中の2人も依然として重体が続いている。

[VietnamPlus 08:01 26/05/2023 / Tuoi Tre 19:16 25/05/2023 U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ホーチミン市でボツリヌス菌による食中毒が相次いで発生し、6人が重度の中毒症状を起こした問題で、ス...
 ホーチミン市直轄トゥードゥック市食品安全当局は、地域でボツリヌス菌による食中毒が発生したとして、...

新着ニュース一覧

 カンボジア公式訪問を開始したチャン・タイン・マン国会議長は21日、カンボジアの首都プノンペンで、同...
 ベトナム共産党政治局・書記局は20日に開かれた会合で、政治局員・国会共産党連合会書記・国会議長在任...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ワインの輸入販売などを手掛けるエノテカ株式会社(東京都港区)は11月25日、ホーチミン市1区のホーチミ...
 午後3時、ハノイ市ハイバーチュン区ファムディンホー街区在住のグエン・ゴック・クアンさん(男性・61歳...
 住商アグロインターナショナル株式会社(住商アグロ、東京都千代田区)は、ベトナムの農業資材販売会社で...
 ベトナム最大の企業管理職向けソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を運営するアンファベ(Anph...
 南部メコンデルタ地方カマウ省人民委員会は19日、ダムゾイ郡でダムゾイ・カイヌオック・チャーラー(Dam...
 ホーチミン市人民委員会は21日、12月の商業運転開始を予定している都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~...
 21日から23日までの日程でマレーシアを公式訪問中のトー・ラム書記長は21日、最高儀礼に則り盛大に執り...
 ドミニカ共和国を公式訪問中のファム・ミン・チン首相は現地時間20日、ルイス・ロドルフォ・アビナデル...
 米不動産サービス大手クッシュマン&ウェイクフィールド(Cushman & Wakefield=C&W)がこのほど発表した...
 南中部高原地方総合病院は19日、自宅で調理したヒキガエルの肉と卵を食べた児童2人が中毒を起こしたと...
 ベトナム国家大学ホーチミン市校(ホーチミン市国家大学=VNU-HCM)傘下の政策開発研究所が先般発表した...
 医療機関向けパッケージソフトウェアの製造・販売を手掛ける株式会社エクセル・クリエイツ(大阪府大阪...
トップページに戻る