公安省傘下の麻薬犯罪捜査警察局(C04)の統計によると、2023年1~3月期にハノイ市ノイバイ国際空港で摘発した麻薬密輸事件は10件に上り、21人を逮捕し合成麻薬592kgを押収した。1~3月期に航空機を利用して密輸された麻薬の押収量は、過去5年間の合計押収量を上回っている。
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C04のドアン・タット・ナム上佐によると、航空機を利用した麻薬密輸の手段は様々だという。典型的な例は、首謀者が外国で暮らしている(または留学や働いている)ベトナム人で、国内の共犯者に連絡して呼び寄せ、観光やビジネスを装った共犯者が受託手荷物や会社の貨物の中に麻薬を隠してベトナムに密輸するという形だ。
ナム氏によると、欧州では麻薬の価格が安く、ベトナムに運べば数十倍の価格になるため、密輸犯罪が絶えないという。また、欧州では麻薬の輸送に関する罪の罰則が軽いことなども、空路の麻薬密輸が増加している原因とみられている。
C04は、航空機の乗客に対し、自分の荷物を適切に管理し、他人が麻薬を荷物に入れる隙を与えないこと、見知らぬ人物から荷物を預からないことなどに注意するよう呼び掛けている。