テト(旧正月)が明けた旧暦1月10日は「富の神様の日(ngay Via Than Tai)」。2023年は新暦1月31日がこの日にあたり、例年と同じく多くのベトナム人がゴールド(金)を買い求めて宝飾店に殺到した。
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ホーチミン市やハノイ市では、多くの人々が未明から宝飾店の前に長蛇の列を作り、開店を待つ姿が見られた。
ホーチミン市では、フーニュアン・ジュエリー[PNJ](Phu Nhuan Jewelry)やサイゴンジュエリー(Saigon Jewelry=SJC)、ミーホン(Mi Hong)などの宝飾店がスタッフを総動員し、開店を前倒しして早朝から営業を開始した。
富の神様を刻印した金の延べ棒などが目玉商品で、さらにベトナムでは2023年の干支がネコであることから、ネコを刻印した金の延べ棒も人気を集めた。
ハノイ市でも多くの市民が未明から宝飾店の前で開店を待った。チャンニャントン(Tran Nhan Tong)通りにある宝飾店は午前4時から開店準備をし、とある老舗は午前6時に開店した。
人々はこの日、幸運を呼び込むため、富の神様に雷魚や豚の丸焼き、エビ、カニ、
酒、果物、冥器などを供えるのが伝統で、伝統的市場なども早朝からお供え物を買い求める人々で賑わった。
お供え物の1つである雷魚の丸焼きの専門店が軒を連ねるホーチミン市タンフー区タンキータンクイ(Tan Ky Tan Quy)通りでは、各店舗が未明から雷魚の炭火焼きを始めた。とある老舗では30人以上を動員して前夜から仕込みを始め、重さ計5t以上の3500匹を焼いたという。
雷魚の丸焼きの値段は重さによって異なるが、平均して1匹20万VND(約1100円)ほど。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が収束した今年は売れ行きも上々だったという。