ベトナム労働総連盟(VGCL)の報告によると、全国の44省・市の企業の状況を調査した結果、生産活動に困難が生じた企業1235社の従業員計47万1500人余り(調査対象全体の65.54%)に影響が及んでいることが分かった。このうち4万1558人(8.8%)が失業した。失業者のうち約3万0300人は35歳以上の女性で、9400人余りは妊娠中または1歳未満の乳児を子育て中だった。
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VGCLは、労働時間の短縮や従業員解雇の措置を取った企業は、主に縫製・繊維、皮革・履物、木材加工などの分野だとし、原因として外国からの受注減少や生産コストの高騰、米国や欧州連合(EU)、日本など海外の大市場での消費需要の減退などを挙げている。
VGCLは、各企業の生産活動の今後の見通しは暗く、受注の減少傾向は2023年1~3月期または4~6月まで続く可能性があり、労働時間短縮や従業員解雇に至る恐れがあると予想している。
VGCLによると、今年はこれまでに144件のストライキが発生しており、前年同期から+53件増加した。工業団地や輸出加工区、経済区内の企業で集中的に発生している。主な原因は、賃金引上げの凍結、手当や補助金のカットなどの従業員の収入減で、一部の企業では給与や社会保険料の未払いが起きている。