ベトナムのクラウドコンピューティング市場は、外資系企業がシェア8割を占めて市場を席巻しているのに対し、国内企業はシェアが残る2割に留まり、格差の縮小に苦戦を強いられている。
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外資系企業が握るシェアのうち、米インターネット通販大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)傘下のアマゾン・ウェブ・サービス(Amazon Web Services=AWS)が最大の33%、米グーグル(Google)とマイクロソフト(Microsoft)がそれぞれ21%を握っている。
現在、クラウドコンピューティングサービスを提供する企業の数は40社余りとなっており、グーグルやマイクロソフト、AWSなどの世界大手に加えて、ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)やベトナム郵便通信グループ(Vietnam Posts and Telecommunications Group=VNPT)、CMCグループ(CMC Group)、FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)などの国内大手も名を連ねている。国内企業11社がデータセンター27か所を国内で運営しており、立地は北部が46.48%、南部が35.13%、中部が18.39%となっている。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、ベトナムでクラウドサービスの需要が高まっている。2025年までにすべてのベトナム企業がクラウドサービスの使用に切り替えると、同市場の規模は53兆2000億VND(約3100億円)超に達する見込み。