国内最高レベルの病院として知られる保健省傘下のバックマイ病院(ハノイ市)における医療機器の調達価格の水増し事件で、ハノイ市人民裁判所は24日、元院長を含む8人の被告に有罪判決を下した。
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被告8人はいずれも公務執行上の職権乱用罪に問われていた。このうち、元院長のグエン・クオック・アイン被告(男・63歳)は主犯格として特定され、禁固5年の判決を言い渡された。
残りの被告7人は、◇元副院長や元チーフアカウンタント(経理部長)など同病院の元幹部、◇提携先のBMSメディカル・テクノロジー社(BMS Medical Technology=BMS)の元従業員、◇医療機器の価値評価を担当したハノイ価値評価金融サービス社(Ha Noi Valuation And Financial Services=VFS)の元従業員で、共犯として執行猶予付き禁固2年~禁固3年6か月の判決だった。
この事件は、BMSメディカル・テクノロジー社がバックマイ病院との事業提携のもと、神経外科手術支援ロボット「ROSA」を74億VND(約3700万円)で調達し、同病院に導入した際、調達価格を5.3倍に相当する390億VND(約1億9600万円)にも水増し、2017年から2020年までの間にその分を患者計637人の負担となる治療費に転嫁していたというもの。
「ROSA」による治療費は3600万VND(約18万円)に設定され、患者は本来よりも1600万VND(約8万円)高い治療費を支払っていたと試算される。
アイン被告はBMSから受け取った「袖の下」5億VND(約250万円)をすでに返還し、BMS会長 兼 社長のファム・ドゥック・トゥアン被告(男・44歳)も患者から過徴収した治療費100億VND(約5000万円)を払い戻した。