- 既存・新規投資家7社から5.4億円調達
- 累計エクイティ調達金額13.9億円に
- ブタ用飼料添加物の事業化に使用
タンパク質の受託発現や試薬・診断薬・医薬品原料の製造・販売を手掛けるKAICO株式会社(福岡県福岡市)は、シリーズBラウンドとして、既存投資家である伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社(東京都港区)と東京センチュリー株式会社(東京都千代田区)の2社に加え、新規投資家5社を迎え、計7社を引受先とする合計5億4000万円の第三者割当増資を実施した。これにより、累計エクイティ調達金額は13億9000万円となる。
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新規投資家5社は、◇アグリビジネス投資育成株式会社(東京都千代田区)、◇株式会社DGインキュベーション(東京都渋谷区)、◇肥銀キャピタル株式会社(熊本県熊本市)、◇株式会社佐銀キャピタル&コンサルティング(佐賀県佐賀市)、◇JMTC キャピタル合同会社(東京都中央区)。
調達資金は、主にブタ用飼料添加物「KAICO Powder」の事業化に使用する。今回の資金調達により、生産設備拡張と量産化開発を実施し、最初の市場であるベトナムでのシェア獲得に向けた取り組みを加速する。
KAICOはこれまで、経口投与可能なワクチンをはじめ、人や動物の健康に役立つ商品を自社で開発してきた。今回、ブタの免疫をサポートする自社開発品「KAICO Powder for Pig)」が、ベトナム農業環境省(旧:農業農村開発省)で飼料添加物に登録された。これにより、「KAICO Powder」のベトナムでの販売を開始する。
「KAICO Powder」は、ベトナムで販売を開始した後、アジアを中心とした他国へ横展開すべく、すでに候補国での商流構築に向けて動いている。製品ラインナップとしては、ブタだけでなく、養殖魚や愛玩動物向けの経口投与可能な製品も開発しており、それぞれ実証実験フェーズから事業化フェーズへと移行している。また、「KAICO Powder」の事業化に伴い、製品原料である蚕の調達先を確保する取り組みも実施している。