ホーチミン市在住のコメディアン「ミン・ベオ(Minh Beo=デブのミン)」ことホン・クアン・ミン氏(男性・45歳)はこのほど、「南部演劇祭2021」で銀メダルを授与された。しかし、同氏は以前、児童わいせつの罪で有罪判決を受けたことがあり、“前科持ち”へのメダル授与に演劇ファンなどから非難の声が上がっている。
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ミン氏は2016年3月に出張先の米国カリフォルニア州で児童わいせつ容疑で逮捕され、地元裁判所から有罪判決を受けて、禁固9か月の服役を終え、同年12月に刑務所を出所した。逮捕前までは、子供からお年寄りに至るまで絶大なる人気を誇っていただけに、同氏の逮捕はベトナム国内で連日過熱気味に報道されていた。
文化スポーツ観光省公演芸術局が主催する「南部演劇祭2021」は17日にホーチミン市チャンフウチャン劇場で開催され、ミン氏を含む俳優40人がメダルを受賞した。
ミン氏は自身のフェイスブック(Facebook)ページに、「5年ぶりのメダル獲得。眠れない夜だった」と書き込んで、出演した演劇作品での銀メダル獲得を喜ぶ様子を写真と共に投稿した。
ミン氏のメダル獲得が決まった直後から、芸術分野を管轄する公的機関が児童わいせつを犯した“元犯罪者”を表彰したことに演劇ファンが強く反発し、批判が殺到した。
これについて、公演芸術局のチャン・フオン・ズオン副局長は、「今回のメダル授与は演劇作品の質を純粋に評価したもの。彼は既に自分が犯した罪を償っており、芸術活動を妨げることは人権の侵害だ」と擁護した。