ベトナム人技術者のグエン・バー・ズン氏は、このほど開催された国際コンペティション「SIIM-FISABIO-RSNA COVID-19 Detection」で1位に輝き、賞金3万USD(約330万円)を獲得した。
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同コンペは、米国医用画像情報学会(SIIM)や北米放射線学会(RSNA)が、5月から共催していたもので、胸部レントゲン写真から新型コロナによる異常を発見し、医師の診療に役立てるというのがテーマだった。
同コンペの受賞モデルは、世界規模における医療の質と効率を向上させるべく臨床診療の現場に導入される。ソースコードは、国際的な科学コミュニティがスマートな医療ソリューションを開発していくため、一般に公開・共有される。
ズン氏は、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下ビン・ビッグデータ研究所(VinBigData)の医療用画像処理センターに在職している。
同氏が開発したモデル「VinDr.ai」は、人工知能(AI)を駆使して、X線写真から新型コロナ感染の有無を識別することが可能で、大量スクリーニングの際に有用とされている。
ズン氏は、「現在一般的に行われているPCR検査は、正確性が高いが時間がかかる。一方、X線写真から分析する場合は、数分で結果が出るだけでなく、費用も安く抑えられる」と述べた。