ブー・ドゥック・ダム副首相は4月27日に開かれた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防国家指導委員会の会合で、3万人の感染者が発生した場合に対応するシナリオを策定するよう保健省に指示した。
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インドで新型コロナ感染者が爆発的に増加していることに加え、ベトナムと国境を接するカンボジアやラオスでも感染者が急増していることが背景にある。
インドでの感染拡大に関連し、ベトナムはこれまでに同国在住のベトナム人1000人の帰国便を手配した。現在も現地に残っている100人余りについては、密接に連絡を取りながら、できるだけ早い時期に帰国を手配する方針。
ダム副首相は、ベトナム国内で感染が急拡大した場合に備えるべく、保健省に対し、医療機器や治療計画の準備など3万人の感染者が発生した場合を想定したシナリオ策定を指示。さらに、保健省、国防省、公安省に対して、隔離施設の利用状況を確認し、30日までに報告するよう求めた。
なお、ベトナム国内では4月27日以降に相次いで市中感染が確認されている(うち1人は入国後の隔離期間終了後に陽性)。1週間の市中感染者数は7省・市の計37人で、内訳は、◇ハナム省:14人、◇ビンフック省:14人、◇ハノイ市:4人、◇北部紅河デルタ地方フンイエン省:2人、◇西北部地方イエンバイ省:1人、◇ホーチミン市:1人、◇南中部沿岸地方ダナン市:1人となっている。この中には、インドから入国した後にインド人専門家4人が陽性となり、隔離ホテルの従業員が感染したケースも含まれる。