石油製品の精製および販売などを手掛けるENEOS株式会社(エネオス、東京都千代田区)は、ベトナムの石油ディーラー最大手ペトロリメックス[PLX](Petrolimex)との間で、ベトナムにおける新規共同施策の拡大・推進に関する覚書を締結した。
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また、新規共同施策の実行推進強化を目的に、4月1日付けでベトナムにおけるENEOSの代表として「ベトナム総代表」を設置する。
ENEOSはベトナムで、2016年4月のペトロリメックスへの出資以来、戦略的パートナーとしてベトナム国内で販売シェア約50%を誇るペトロリメックスの事業価値向上を図るとともに、石油製品販売に関わる事業について検討してきた。
ENEOSは、ペトロリメックスの長期的な戦略的パートナーとして、同社への出資比率を高めることにより、協力関係をさらに強化したい考え。今回の覚書締結を契機として、新規 共同施策の検討を推進し、ベトナム事業の拡大に向けた事業検討・展開を加速させる。
ペトロリメックスとの新規共同施策は以下。
◇ペトロリメックスの石油製品サプライチェーン強化
◇ペトロリメックスサービスステーション(SS)の併設事業開発支援
◇電子決済導入支援・データマーケティングの強化
◇エネルギーインフラ事業
◇水素事業
◇ペトロリメックスの物流効率化
◇ペトロリメックスの代理店管理
ENEOSは現在、現地法人であるエネオス・ベトナム(ENEOS Vietnam:4月より現在のJX Nippon Oil & Energy Vietnam Consulting and Holdingsから名称変更予定)を通じて、ペトロリメックスの事業価値向上と共同事業の検討を行っている。
今後、現地法人の社長がベトナム総代表を兼務することで、ベトナム国内でこれまで以上にスピード感をもった実行推進体制を構築する。さらに、現地法人の人員を倍増し、新規共同施策の実現を加速していく。
これに先立ち、ENEOSはペトロリメックス株の購入予告を行い、保有比率を現在の1%から2.94%へと引き上げると発表した。またENEOSの子会社であるJX Nippon Oil & Energy Vietnam Consulting and Holdingsは、ペトロリメックスの大口株主で株8%を保有する。