ハノイ市警察は、ロイソンモイ社(Loi Song Moi、ハノイ市)が製造した「ミンチャイ(Minh Chay)」ブランドのベジタリアン食品の瓶詰めパテに、猛毒のボツリヌス菌(Clostridium botulinum)が混入していた事件の捜査に乗り出した。
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同市警察が3日に明らかにしたところによると、警察はドンアイン郡にある同社の工場の立ち入り検査を実施し、関連する資料や製品などの証拠物件を押収した。現在は証拠物件の鑑定を待っている段階だ。
法律関係者によると、犯罪の痕跡が見つかれば刑事事件として立件することになる。その場合、容疑者らは刑事法第317条に触れ、食品安全に関する規定の違反で捜査を受けるという。
この事件では、これまでに少なくとも9人が問題のパテを摂取し、疲労感や眼瞼下垂、筋力低下、嚥下障害、筋肉麻痺、呼吸困難などの症状が現れて入院した。このうち7人がホーチミン市(チョーライ病院5人、熱帯病病院2人)、2人がハノイ市バックマイ病院に入院し、治療を受けている。
ハノイ市食品安全衛生支局もドンアイン郡人民委員会の立会いのもと、同社の立ち入り検査を実施した。検査の結果、同社が製造販売の過程で安全基準を満たしていなかったことが分かった。同郡人民委員会はその結果を踏まえ、行政処分として同社に1750万VND(約8万1000円)の罰金を科した。
調査結果によると、同社は7月1日から8月22日にかけて問題のパテ7000瓶以上を販売していたことが明らかになっている。同社は当局の指示に従い、購入客にメッセージや電話などで連絡を入れ、購入した商品を摂取しないよう注意を呼び掛けている。
なお、同社は8月29日から営業を一時停止している。