ホーチミン市選出の国会議員ファム・フー・クオック氏(男性・52歳)がキプロス国籍を取得していたことが判明した件で、計画投資省はこれまでにベトナムの個人に対しキプロスへの投資を認可した事実はないと明らかにした。
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現行法では、企業・個人を問わず、ベトナムから海外への投資を行う際には計画投資省から認可を取得しなければならないと規定されている。
カタールのドーハに本社を置く衛星テレビ局アルジャジーラ(Al Jazeera)はこのほど、2017年~2019年の間に金銭を支払ってキプロス国籍を購入したとされる世界各国の人々の名簿「ザ・キプロス・ペーパー(The Cyprus Paper)」を公開した。この名簿にはベトナム国籍の26人の名前もあり、クオック氏とその妻も含まれている。
2人は2018年にキプロス国籍を取得した。どういった方法でキプロス国籍を取得したかは不明だが、アルジャジーラによると、キプロス国籍の取得費用は250万USD(約2億7000万円)とされる。
外国籍を取得する方法の1つは、当該国の不動産を購入したり、寄付金を贈呈したりするなどして「投資家」として認めてもらうことで、この方法は特にベトナムの富裕層の間で人気を集めている。
これに関連し、ベトナム国家銀行(中央銀行)傘下の外貨管理局は、「個人に対しては投資目的の海外送金を認めていない」とコメントした。
しかし、外国籍取得希望者は、宝飾店など闇銀行のサービスを行うベトナム国内の業者に送金を依頼することもできてしまうのが現状だ。当該国に担当者(宝飾店のオーナーの家族など)がいる宝飾店は、自身のネットワークやコネクションを活かして送金を代行するという。