5月中旬にホーチミン市で大胆な拉致事件を起こし350億VND(1億6400万円)を奪った犯行グループのメンバー7人(男・24~37歳)が逮捕された事件で、公安省刑事警察局(C02)はこのほど、複数の警察官を共犯として特定した。
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それによると、同市公安局刑事警察部の元警察官グエン・クオック・ズン容疑者(男)と同市郡・区レベル公安機関の元警察官グエン・アイン・トゥアン容疑者(男)の2人が強盗容疑で起訴・逮捕された。
この他、同市郡・区レベル公安機関所属の別の警察官3人も同事件に関与した証拠が見つかっているという。3人が事件でどのような役割を果たしたかについて、C02は引き続き捜査を進めている。
同事件で拉致されたのは、同市在住の実業家であるL・D・Nさんとその妻、生後数か月の娘の3人。Nさん一家は自家用車で旅先からホーチミン市に戻る途中、ホーチミン~ロンタイン~ザウザイ間高速道路に接続する東南部地方ドンナイ省の取付道路で容疑者らが乗る車に接触事故を起こされ、そのまま拉致された。
事故後、Nさんが車を降りると、男らはBBガンや注射器でNさんを脅迫し、グループの車に無理やり乗せて妻と娘も別の車に乗せた。男らはNさんに暴行を加えた上で、「妻を殺す」「娘にHIV感染者の血液を注射する」などと脅し、350億VND(約1億6400万円)を送金させた。Nさん一家は約2時間後、ホーチミン市2区の人気のないところで解放された。
この大胆な犯行のシナリオを描いたのは、元警察官のズン容疑者とトゥアン容疑者だったことが明らかになっている。なお、容疑者の男らは、Nさんが展開する仮想通貨事業に参加して多額の損失を被ったことが動機であると供述している。