プラスチック製品の製造・販売を手掛ける天馬株式会社(東京都北区)のベトナム子会社で北部紅河デルタ地方バクニン省に本拠地を置く天馬ベトナム(Tenma Vietnam)が現地の公務員に現金を渡したと日本の報道機関が報じた問題で、同事件に関与した疑いで税務職員と税関職員が停職処分を受けていたが、既に全員が職場に復帰した。
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財政省はこれに先立ち、事件に関与したとされるバクニン省税関局の税関職員および同省税務局の税務職員の計11人に職務停止処分を科していた。なお、停職期間は5月27日~6月10日までの15日間だった。
財政省と公安省は引き続き事件の捜査を続けているが、この11人が違反した証拠が見つかっておらず、日本側の情報提供を待っている状況だという。
日本の報道によると、天馬ベトナムは2017年6月、税関局の職員から輸入部材の付加価値税の追徴金約4000億VND(約18億4000万円)の請求通知を受けた。同社幹部は本社社長の承認を得て、税関局の調査リーダーに20億VND(約920万円)を支払い、追徴金支払いを免れた。
さらに2019年8月の税務局の調査で法人税の追徴金178億VND(約8200万円)を課された際にも、同局幹部に30億VND(約1380万円)を支払い、追徴金は罰金などを含め5億6700万VND(約260万円)に減額されたという。