新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で経済的困難に直面している多くの省民が「国に負担をかけたくない」として補助金の受け取りを辞退している北中部地方タインホア省では、一部の地元当局が省民に補助金の受け取りを辞退するよう推奨していたことが分かった。
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ティンザー郡(huyen Tinh Gia)では、「貧困に近い世帯」に認定されている世帯を中心とする約1500世帯が補助金の受け取りを断っている。ハイニン村(xa Hai Ninh)、ハインフック村落(thon Hanh Phuc)、ドンミン村落(thon Dong Minh)、ホンフォン村落(thon Hong Phong)では、村長・村落長が対象者に補助金の受け取り辞退を推奨したことが確認されている。一方、残る10村落ではこの状況は確認されていない。
ハインフック村落には「貧困に近い世帯」が76世帯ある。しかし、村落長の推奨に応じ、76世帯のうち21世帯が補助金の受け取りを断った。受け取り辞退は、地元のプライドを全国にアピールするためだったとされている。これが明るみに出た後、村落長は謝罪し、補助金の受け取りを断った世帯の一部は改めて補助金を受け取ることとした。
ティンザー郡だけでなく、トスアン郡(huyen Tho Xuan)、クアンスオン郡(huyen Quang Xuong)、ホアンホア郡(huyen Hoang Hoa)などでも多くの省民が補助金の受け取りを辞退している。
同省イエンディン郡イエント村(xa Yen Tho, huyen Yen Dinh)では、立派な自宅や自家用車を持つ富裕層が「貧困に近い世帯」に認定されており、補助金を不当に受け取っていることも地元住民やマスコミの指摘で明らかになった。この問題をめぐり、同郡人民委員会は調査に乗り出した。
なお、タインホア省以外にも補助金の受け取りを断った対象者がいる地方の労働傷病兵社会機関は、労働傷病兵社会相の指示のもと、地元当局が省民に補助金の受け取り辞退を推奨したか否かを調査している。