北中部地方クアンチ省司法局と同省ダクロン郡アーバオ村(xa A Vao, huyen Dakrong)人民委員会は17日、アーバオ村に長年暮していながらもベトナム国籍がなく身分証明書もない村民84人に国籍を付与する国家主席の決定書を交付した。
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アーバオ村はクアンチ省西部に位置し、ラオスと国境を接している。人口は3142人で、少数民族のタオイ族とブル・バンキエウ族が大半を占める。貧困世帯率は57.85%とダクロン郡内で最も高く、インフラ整備が遅れている。国境地域に住む人々は、国籍を証明できる書類を持っていないため、ベトナム国民としての権利や義務を有していない状態に陥っていた。
こうした状況を改善するため、ベトナム・ラオスの両国政府は2013年に国境地域の自由移動民問題の解決に関する合意を締結。2018年8月までの5年間にクアンチ省のフオンホア郡とダクロン郡に住む855人にベトナム国籍を付与してきた。今回の国家主席の決定は144人に対する国籍付与で、うち84人がアーバオ村の住民だ。
同省司法局のホアン・キー局長は、国籍を取得した村民らに祝意を示すとともに、関連部局に対し、戸籍や身分証明書の作成など必要な手続きを速やかに行うよう求めた。