1981年に南中部沿岸地方カインホア省のある村で発生した村人民委員会主席銃殺事件で、当時容疑者として捜査を受けていたチャン・ベーさん(男性・62歳、同省ニンホア町在住)は5日、同省人民検察院から38年ぶりに公開謝罪を受けた。
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同省人民検察院は損害賠償について「可能な限り支払う」と約束した。ベーさんは謝罪を受け入れるとともに、精神的・物質的な損害を受けたとして、それに見合う賠償を望む意を示した。
1981年10月18日夜、フーカイン省(1989年に南中部沿岸地方フーイエン省とカインホア省に分離)のある村で村人民委員会主席を務めていたNさんが何者かによって銃殺された。この事件では、ベーさんとフイン・チエム・ファイさん(男性)の2人が逮捕され、捜査を受けていた。
しかし、これが冤罪だったことがわかり、逮捕から3年後に2人は釈放された。釈放時、ベーさんは片目を失明し、ファイさんは身体が麻痺した状態だった。以来、2人は冤罪を主張し、謝罪を求め続けてきた。
冤罪をようやく認めた当局は38年ぶりに2人に謝罪。既に他界したファイさんについては、遺族の要求に応じて新聞と地元人民委員会庁舎に謝罪文を掲載・掲示した。