昨今の配車アプリを通じたフードデリバリーサービス「グラブフード(GrabFood)」や「ゴーフード(Go-Food)」などの普及に伴い、利用客の急な注文キャンセルが多発するようになり、行き場のなくなったフードメニューと金銭的損失に頭を悩ませてきたドライバーたちに救世主が現れた。
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キャンセルされたフードメニューの買取り店が登場し、店舗情報がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を介して瞬く間に拡散されている。
ホーチミン市タンフー区でフードメニューの買取りを行っているビン・チー・ティンさんは、フードメニューの買取にいくつか条件を設けている。条件は、◇商品が購入時の状態のままであること、◇アプリに商品名や数量、価格などの商品情報が残されていること、◇商品総額が10万~50万VND(約460~2300円)であること。
ティンさんは午前中にタンフー区ファムバン通り8番地(8 Pham Van, quan Tan Phu, TP. Ho Chi Minh)で、午後~夜はゴーバップ区グエンキム通り841番地(841 Nguyen Kiem, quan Go Vap, TP. Ho Chi Minh)で商品の買取を行っている。
アプリドライバーが条件を満たしたフードメニューを持ち込むと、40歳未満のドライバーに対しては商品価格の80%、40歳以上のドライバーに対しては商品価格の100%で買い取り、路上生活者など経済的に困窮した人々へ寄付している。
買取りに係る費用はティンさんが参加している慈善団体の基金から捻出されている。慈善団体は主に経済的困窮者向けに無料の食事提供や貧困世帯の子供や病人の支援を行っているという。