ホーチミン市内の高級マンション「ギャラクシー9 (Galaxy 9)」のエレベーター内で、同マンションに住む女児(7歳)が南中部沿岸地方ダナン市人民検察院の元副院長だった男に無理やりキスされた事件について、ダナン市人民委員会のフイン・ドゥック・トー主席は、同市警察に対し、ホーチミン市警察と協力して迅速に捜査を進めるよう指示した。
(C) VGP, ブー・ドゥック・ダム副首相 |
この事件は、ダナン市人民検察院のグエン・フウ・リン元副院長(61歳、同市ハイチャウ区在住)が、ホーチミン市内のマンションにある娘宅を訪れた際、偶然エレベーターに乗り合わせた女児に抱きついたり、無理やりキスを迫ったりするなどのわいせつ行為を働いたというもの。
リン元副院長は、事件直後にダナン市に戻っていたが、情報筋によると、4月3日午後にホーチミン市4区警察に出頭して事情聴取に応じた。リン元副院長は33年にわたって検察機関に従事した経験があり、2018年に定年退職した後も弁護士として法曹界で仕事を続けていた。
多くの法律関係者によると、リン元副院長の行為は「16歳未満の者に対するわいせつ行為」にあたると見られている。これに関する刑事法第146条の量刑は最大7年と規定されている。
今回の元検察院副院長の犯行を重く見たブー・ドゥック・ダム副首相はこのほど、関連機関に対して、児童への性的虐待の防止や処分、法整備を強化するよう求めた。トー・ラム公安相も公安機関に対して、児童への性的虐待の摘発と処分の強化を指導し、処分を厳しくする方向で規定を改正する方針を明らかにした。
今回の事件を受けて、リン元副院長は国民から大きなバッシングを受けており、ダナン市にあるリン氏の自宅に人々が詰めかけて写真を撮影したり、自宅の門にスプレー缶で落書きをされるなどの事態となっている。