東北部地方クアンニン省ウオンビー市にある仏教寺院「バーバン(Ba Vang)」が、「除霊」のためとして人々から年間で約1000億VND(約4.8億円)を徴収していたとの摘発について、ベトナム仏教協会中央委員会は26日、ハノイ市にあるクアンスー寺で会合を開き、事実関係と関係者に対する処分を討議した。
(C) vnexpress, ミン氏 |
会合では、ベトナム仏教協会治事書記部とベトナム仏教協会クアンニン省支部治事委員会がバーバン寺での除霊に関する説法や除霊活動について、またベトナム仏教協会事務部がバーバン寺の住職ティック・チュック・タイ・ミン氏との会合結果についてそれぞれ報告した。
3時間に及ぶ会合の末、ベトナム仏教協会中央委員会は報告を検討した上で、バーバン寺の行う除霊活動は仏教の儀式に含まれず、教理に著しく違反するとし、仏教の尊厳を損なうものと判断した。
これを踏まえ、ミン氏が責任を負うものとして反省を求めると共に、住職の役職について職務停止処分とすることを決定した。
地元マスコミの調査によると、この仏教寺院の関係者は参拝時の説法などで「前世で悪行を働いた人は悪霊に取り付かれる」と人々に説き聞かせ、「除霊」のために数百万~数千万VND(100万VND=約4800円)の賽銭を寄付するよう求めていた。寄付の支払い方法は現金や銀行振り込みなどで、月賦支払いも可能とし、支払い能力がない人は無償で奉仕することになっていたという。