紅河デルタ地方フンイエン省と同地方タイビン省でアフリカ豚コレラ(ASF)が流行している。農業農村開発省獣医局が19日にハノイ市で開かれた記者会見で明らかにした。
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ASFの感染が確認されているのは同2省の養豚農家3戸で、合わせて257頭の豚を飼育していた。当局はASFに感染した豚を殺処分し、養豚施設とその周辺の消毒を行った。
ASFは治療法がなく、強い伝染力と高い致死率が特徴の深刻な疫病だが、家畜や家禽、水禽、そしてヒトなどは感染しないため、当局は国民に対して豚肉の消費をボイコットしないよう呼びかけている。
同局は疫病の流行を抑制するため、地方当局と協力し、畜産農家の検査を強化すると共に、疫病予防の強化を指導している。国は疫病の流行で豚を殺処分される養豚農家に対して1kg当たり3万8000VND(約184円)の補助金を支払う措置を適用している。当局はこの措置に関する情報周知を図っている。
ASFが流行している中国から遠く離れた紅河デルタ地方の同2省でこの疫病が確認されたことについて、農業農村開発省獣医局の責任者は、「今はちょうど渡り鳥が移動する時期のため、渡り鳥が媒介した可能性がある」とコメントした。