公安省刑事警察局と北中部地方タインホア省警察は29日、全国63省・市で活動していた国内史上最大規模の闇金融組織を摘発したと発表した。
摘発の発端となったのは、7月19日にタインホア省総合病院に運ばれた男性患者が翌日死亡したことだった。男性は暴力を受けた跡があった。同省警察が捜査した結果、この男性はグエン・バン・ミンさん(19歳)で、ナムロン金融社の債務回収員だったことが判明した。
ミンさんは7月に、客から回収した現金を会社に納付せず、会社のバイクを質入れした金を持って行方をくらましたが、ナムロン金融社のグエン・ドゥック・タイン社長(30歳)の命令を受けた組織に見つかり、2日間にわたるリンチを受けて死亡したことが分かった。
その後の捜査により、ナムロン金融社が事業登録のない幽霊会社で、26の支社を置いて全国で活動し、事件が発覚するまでに被害者が200人以上、回収金額が5100億VND(約25億1000万円)に上ることが判明した。従業員も厳しい内規で管理されていた。
タインホア省警察は、首謀者のグエン・ドゥック・タイン容疑者ら7人を逮捕、2人を指名手配して行方を追っている。