IT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Holdings)は14日、ハノイ市カウザイ区にある本社社屋15階で、ベトナム国内初となる茶室「円徳庵」のお披露目式を執り行った。この茶室は、日越外交関係樹立45周年を記念して設置されたもの。
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茶室は日越両国の交流発展の場となることを祈念して、茶道裏千家(京都市上京区)の第15代前家元・千玄室大宗匠により同社に寄贈された。千氏はこれまでにも国連事務総長を始め、ロシア、中国、米国、フランス、ドイツなど60か国以上の国々の指導者らに茶道を伝え、茶道界で初めて文化勲章を受章した。
茶室はハノイ裏千家淡交会の定期活動の場として使用される。同会は、茶道愛好家やFPT社員、FPT大学の学生などに対して裏千家を広めることを目的とした非営利団体として活動している。裏千家では3年間にわたり茶人をベトナムへ派遣し、日越文化交流に貢献していく。
FPTのチュオン・ザー・ビン会長は式典で、同社が20年前にベトナムIT企業の先駆けとして日本の顧客へソフトウェアを輸出して以来、現在に至るまで日本での営業活動はベトナムのIT業界の発展や日越の友好関係に大きく寄与してきたと評価した。
ビン会長はまた、茶室の設置を通してベトナム国民、そして同社のエンジニアらが日本の文化や茶道の作法について理解を深めることで、日越両国の関係がより強固なものとなることを願うと述べた。